4月から本格的にスタートした国際共同研究プロジェクト『特殊土地盤上道路災害低減に向けた植物由来の土質改良材の開発と運用モデル』のキックオフミーティングをエチオピアの首都アディスアベバにて開催しました。
エチオピアでは道路が整備されていないために、アクセスが困難な農村地域が多くあります。このプロジェクトは、在来植物を原料とした土質改良剤の開発し、泥濘化や隆起する道路の地盤を強化する手法の構築を目指します。国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)と独立行政法人国際協力機構(JICA)の支援を受け、国内から宮崎大学、愛媛大学、名古屋工業大学、エチオピアからはアディスアベバ科学技術大学、ジンカ大学、エチオピア道路公社が参加し、2019年4月から5年間行われる予定です。
今回のミーティングは、日本側チームの研究代表者である本学の木村亮 工学研究科教授と重田眞義 アフリカ地域研究資料センター長が中心となって企画し、プログラムメンバーであるエチオピアの研究者やプロジェクトに関わる関係者らが集いました。
冒頭で、エチオピア側を代表してNurelegne Tefera アディスアベバ科学技術大学長とGebre Yntiso Deko ジンカ大学長から挨拶があり、両大学ともエチオピア国内では比較的新しい大学であり、本プロジェクトでの協働を通じて人材育成や研究能力の向上を期待する旨が述べられました。
また木村教授は、本プロジェクトの略称「MNGD(Making Networks for Glocal Development)」が、アムハラ語で道を意味する「マンガード」に由来する点を説明し、本プロジェクトを通じて両国間の学術交流の新たな「道」が拓けることを願うと述べました。その後、各参加者から所属大学、プロジェクトの概要、今後の研究計画について発表が行われました。
最後に来賓を代表し、松永大介 在エチオピア日本大使から、共同研究による成果の実装に期待が寄せられました。その後の意見交換会では参加者らが活発に意見を交わし、キックオフ・ミーティングは盛会のうちに幕を閉じました。