2022年10月26日、在エチオピア日本大使館およびJICA事務所から総勢6人の方々が南オモ県ジンカにおけるMNGDプロジェクトの活動を1泊2日の予定で視察に来られた。今回の視察は、ジンカ大学が日本大使館の草の根文化無償資金の供与を受けて建設した多目的ホールの引き渡し式にあわせて企画された。当初、伊藤恭子大使が来られる予定であったが、不測の事態により急遽、高橋裕之書記官(経済協力担当)が代理として、吉田勇介書記官、田中梨奈子草の根担当と共に来訪された。JICA事務所からは、森原克樹所長、雨宮聖所員、アベベワルク・アベベ所員が来られた。
一行は、アジスアベバよりエチオピア航空便にて到着後、ジンカ市を見下ろす丘の上にある南オモ研究センターSORC: South Omo Research Center・博物館に向かわれ、MNGDプロジェクトのメンバーである重田と金子と、ジンカ大学学長クセ博士、研究担当副学長エリアス博士が出迎えた。博物館のホールにおいて、クセ学長の歓迎の挨拶のあと、重田が、「エチオピアにおける京都大学関係者のフィールド研究活動:南オモにおける社会貢献と開発援助に関連づけて」と題して、これまでの南オモをはじめとするエチオピア各地での京大関係者の取り組みと、日本大使館からの草の根無償資金援助やJICAの支援を受けて取り組んだ研究・協力活動について紹介し、現在、アジスアベバ科学技術大学およびジンカ大学と共同研究をすすめているMNGDプロジェクトに至るまでの経緯を説明した。
その後引き続き、博物館内の見学をおこない、南オモに暮らす16の民族集団の生活用品などの展示について説明を受けた後、2010年に草の根文化無償資金によってSORCの一部として建設された図書館および研究棟を視察した。